
2025/8/29
2025.8.29(Fri)
興國学園では、先代校長でありONLY ONE教育の提唱者である草島 一先生が逝去した8月29日を「ONLY一 祈念日」に設定し、この日は全校生徒ならびに全教職員がONLY ONE教育の原点に立ち返る、本学園にとって最も大切な一日です。
今年度は、『自己肯定感を高めるためのマインドセット ~がんばる自分を、がんばる誰かを応援できる人になろう~』というテーマで、全校生徒による作文コンクールおよび全校集会、そして教職員研修会を実施いたしました。
全校集会は2部制となっており、第1部では厳粛な雰囲気の中で「命の尊さ」と「自分を信じ、応援し、認めることの大切さ」を学ぶことができました。
今年は戦後80年を迎えましたが、戦時中は興國学園も例に漏れず、学業やクラブ活動どころではない時代を過ごしました。尊い犠牲の上に今日の平和があり、安心して学べる日々があることを忘れずにいるため、本日の集会の冒頭、国を守るために戦場で散華された先輩方、また公務に殉じられた卒業生の方々に哀悼の意を込めて黙祷を捧げました。
その後、興國学園の歴史やONLY ONE教育のルーツを辿る内容の「祈念ムービー」を視聴し、学校長より式辞が述べられました。
学校長の式辞では、学園の創設者である草島 惣治郎先生がヨーロッパを視察された際のエピソードが紹介され、昭和初期の段階から「これからの生徒たちは、どんどん世界へ行くべきだ」という考えをもっていたと話されました。さらに、学園の黎明期には草島 一先生が自らの病と闘いながらONLY ONE教育を提唱する中で、「生徒たちには本物を見せ、本物を経験させなければいけない」という考えのもと、惣治郎先生の意思を受け継ぎました。そして、いまや興國学園はフランス・オーストラリア・グアム・スペインへの海外研修旅行を実現し、ヨーロッパ調のアリーナに全校生徒2400名が一堂に会する学校へと成長しました。
学校長は式辞の最後に「この学園にはロマンがあります。そのロマンとは、生徒の皆さんお一人おひとりの夢を実現させていくことです。」と述べ、自己肯定感を高めるよう促しました。
式辞に続き、この夏、スペインで開催された国際ユース大会にて優勝したサッカー部の報告会が行われ、まさに世界へと飛び出し、世界を知り、世界で活躍するということを体現する形となりました。
第1部の後半は、作文コンクールで入賞した15名の表彰がなされました。学校長から、一人ひとりに声を掛けながら賞状と副賞が贈呈され、生徒たちがその一言一言に笑顔で応えながら受け取っている様子を見ることができました。そして、最優秀賞に輝いた福地 天斗(3年ITAコース/堺市立平井中学校)、優秀賞に輝いた連城 日向多(2年SAD/和泉市立石尾中学校)と橋本 一心(1年AAコース/大和高田市立片塩中学校/硬式野球部)の3名が受賞作文を朗読してくれました。自分自身としっかり向き合い、自らの想いを込めた言葉たちが全校生徒や教職員の胸に届き、その想いに共感し、感動を覚えるほどの立派な朗読でありました。
第2部は、「がんばる自分を、がんばる誰かを応援できる人になろう」というサブタイトルに相応しいスペシャルゲストを2組お招きし、素晴らしいステージを観覧することができました。
1組目は、Osaka Shion Wind Orchestraの皆様による演奏会が催されました。荘厳なアリーナに響く繊細な音色に心が洗われ、素敵なひと時を過ごすことができました。
2組目は、関西学院大学チアリーダー部DOLPHINSの皆様による圧巻のパフォーマンスが披露されました。これから大学入試や就職試験に立ち向かう3年生、海外研修旅行が控えている2年生、進級前に自らの進路を真剣に考え始める1年生、そして国民スポーツ大会をはじめ秋に公式戦を控えている各クラブに向けてエールを届けていただきました。パフォーマンスのエンディングでは、本校ラグビー部の精鋭たちで構成されたKOKOKUチアボーイズが登場し、DOLPHINSの皆様から事前にレクチャーを受けていた「2段リフト」を披露し、DOLPHINSとのコラボパフォーマンスに会場中のボルテージが最高潮に達しました。
生徒たちが下校した後の午後からは、教職員による研修会を実施し、次世代のONLY ONE教育について議論を繰り広げ、それぞれの考えや想いを共有する時間を過ごして、最も大切な一日は幕を閉じました。
当たり前ではない平和な日々に感謝し、今ある命を大切に、興國学園は100周年へと歩みを進めてまいります。

